『ビリオネア・ボーイズ・クラブ』
超絶格差社会な現代アメリカにおける「勝ち組」な若者たちのセレブで破天荒な豪遊を描く作品…と、タイトルから勝手に予想していたのだがそんなことは全然なく、中流家庭出身の野心的なエリートの若者二人組が金持ち相手の投資詐欺をやり出すが案の定破綻して挙句に殺人も犯してしまい、どんどん転落していくという内容。
「ベイビー・ドライバー」のアンセル・エルゴートと「キングスマン」シリーズのタロン・エガートンという、洋画好きの女性陣がいかにも好みそうなタイプの最近人気な甘めの顔立ちの若手男優二人が出演しているところがウリであり、逆にいうとそこしかウリがない。ストーリーはよくある野心的な若者の転落ものであるし、真面目な性格をしているが友人やケヴィン・スペイシーにそそのかれて詐欺の道に深入りしてしまうジョー(アンセル・エルゴート)のキャラクター性だけはすこし面白さがあるが、全体的には主人公たちに共感できずやっている犯罪の内容も地味でつまらないので大した作品ではない。ヒロインのエマ・ロバーツが可愛いのとケヴィン・スペイシーの存在感がすごいのが救いになっているくらいだ。