THE★映画日記

映画(たまに漫画や文学)の感想と批評、映画を取り巻く風潮についての雑感など。

『殺人ワークショップ』

 

殺人ワークショップ [DVD]

殺人ワークショップ [DVD]

  • 発売日: 2015/06/03
  • メディア: DVD
 

 

 彼氏から強烈なDVを受けている女主人公のもとに、殺したい相手を殺せるようになるための指導を与えてくれる「殺人ワークショップ」への招待メールが届き、いざ行ってみたらガチの殺人ワークショップで…という話。Wikipediaを見ると「元々はENBUゼミナールの映像俳優コースで講師を務めた白石晃士が中心になって制作した卒業作品である」そうだ。話の内容は大したものではないし、役者も講師役である宇野祥平を除けばかなりぱっとしない「素人」というか「駆け出し」感のある人ばかりである。話自体も大したものではないが、1時間ちょっとで見れる中編なのでギリギリ「時間の無駄」という気にはならないで済むレベルだ。

 だが、映画の設定上、登場人物たちは「身近な人間に対して殺人欲求を持っている」ということになるが、この設定とぱっとしない役者陣は実にマッチしている。身も蓋もない言い方になるが、登場する女性陣が誰も彼も可愛くも美しくもないのだが、しかし「美人だったりパッとする人間は殺人欲求なんて抱かないよな、殺人欲求を抱く人間はこういうぱっとしない美しくもない可愛くもない人間だよな」というリアリティがあるのだ。