『ハッピー・デス・デイ』
Amazon primeでなんか無料になっていたので家事や食事の片手間に鑑賞。Amazonレビューでは「ヒロインがあばずれ」「ヒロインがクソ女」「ヒロインがビッチ」とあけすけに書かれているし、Twitterでは意識高めな映画好きアカウントが「女の子が強くて自由で最高。女の子にこそ観てほしい」みたいなこと書いていたし、いかにも私が苦手そうな作品だと思って尻込みするところがあったが、特に問題なく楽しめた。タイムループものの話なので、そういう作品にありがちな展開として、最初は傲慢だったヒロインが謙虚になって自分自身のことや周りの人間関係を見つめ直して真に価値のあるものとはなにか…ということに気が付くのである。また、映画の開始時点では主人公はたしかに性格が悪くてあばずれではあるが、それもアメリカ映画の若者にはありがちで許容範囲内のあばずれ度だ。「自分に彼氏がいるのに他の男と罪悪感なく寝る」みたいな生々しい嫌なことをやっているわけじゃないし。
肝心のホラー要素やサスペンス要素やタイムループ要素はまあツボを押さえてはいるがありがちで特に目を惹くところがなく、大したものではない。真犯人が明かされるところだけがちょっと「おっ」となったくらいだ。わざわざ金を出して真剣に見る価値のある作品ではまずないが、無料で片手間で見るぶんには申し分ないくらい、という感じ。コメディ要素やちょっとした青春要素があるぶん、『パージ』や『ドント・ブリーズ』などの近年の「話題になったB級ホラー映画」群のなかでは抜きん出ているところはあると思う。