THE★映画日記

映画(たまに漫画や文学)の感想と批評、映画を取り巻く風潮についての雑感など。

アメリカ

『ミスティック・リバー』

ミスティック・リバー (字幕版) ショーン・ペン Amazon 最初に観たときはたしか20歳だったので12年ぶりの再視聴だが、イーストウッドの作品群のなかでも『チェンジリング』や『グラン・トリノ』並みに出来がよくて記憶に残る内容の作品であり、特にクライマ…

『ベン・イズ・バック』&『マネー・モンスター』

●『ベン・イズ・バック』 ベン・イズ・バック(字幕版) ジュリア・ロバーツ Amazon わたしの本名と主人公の男の子の名前が同じなために、劇場での公開当時から気になっていた。また、「ジュリア・ロバーツってCDプレイヤーみたいな口しているよな」という(た…

『シンデレラ』+『ワインは期待と現実の味』+『ボーダー 二つの世界』+『ラスト・アクション・ヒーロー』+『セルラー』+『女王陛下の007』

●『シンデレラ』 シンデレラ カミラ・カベロ Amazon ノリの良さとお気軽さに振り切った、バカバカしいけど楽しい感じのミュージカル作品。ファンタジー世界でありながらジャネット・ジャクソンやクイーンやマドンナなどのロックミュージックが堂々と流れるし…

『善き人に悪魔は訪れる』+『ザ・ハント』+『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク 』

●『善き人に悪魔は訪れる』 善き人に悪魔は訪れる [DVD] イドリス・エルバ Amazon あらすじだけを読むと「なんだかありがちだしほんとうに面白くなるの?」という不安感を抱かされるが、格好いい放題やイドリス・エルバという存在感のある主演俳優に惹かれて…

『闇はささやく』

www.netflix.com いかにもつまらなそうな作品だったけれど、わたしの大好きなアマンダ・セイフリッドが出演しているので視聴。予想通りにつまらなかったし、後半は意味不明な領域に入っていたけれど、アマンダ・セイフリッドが主婦らしい素朴な格好をしてい…

『フィアー・ストリート』三部作

www.netflix.com 一作目を観たところで男性キャラクターの扱いの悪さとレズビアン推しにイヤな予感がして、検索したところ案の定、「ホラー映画のミソジニー性や異性愛規範」を批評的に反転させてシスターフッドやフェミニズムを描いているなんたらかんたら…

『マインドハンター』

1960年代末〜1970年代初頭を舞台にして、猟奇殺人者や連続殺人鬼たちの「プロファイリング」を行うFBI行動科学班の黎明期や創設当初を描くドラマ。半年以上前にシーズン1の途中まで観て中断していたのだが、再開するとシーズン2の最終話までのめり込んで観…

『モンタナの目撃者』&『ウインド・リバー』

ウインド・リバー(字幕版) ジェレミー・レナー Amazon 現代風西部劇(モダン・ウエスタン)を十八番とするテイラー・シェリダンであるが、わたしは彼が監督したり脚本したりした作品を観るたびに、同じく現代風西部劇を映画ではなく小説で展開している作家の…

『ロング・ショット』&『ミッドナイト・スカイ』&『チェリー』&『真実の行方』

●『ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋』 ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋(字幕版) シャーリーズ・セロン Amazon 同じジョナサン・レヴィン監督の『50/50』は面白かったし*1、シャリーズ・セロンという豪華な女優を起用していたり「年上エリ…

『サイコ2』

サイコ2 (字幕版) アンソニー・パーキンス Amazon 実は『サイコ』を観たことはないんだれけど、数年前にTwitterで『サイコ2』の好評がまわってきて、最近になってPrime Videoで無料配信されていたから鑑賞。 精神病院から出てきて社会復帰したノーマン・ベ…

『コブラ会』(シーズン1)

『シャン・チー/テン・リングスの伝説』を観た日の夜にカンフーものが続けてみたくなったので、軽い気持ちを『コブラ会』をシーズン1の1話から観はじめた(正確にはカンフーではなく空手ものだったけれど)。すると、これがめっぽうに面白い。前編である…

『シャン・チー/テン・リングスの伝説』:主人公がどんな人間なのかさっぱりわからなかった

※このブログのほかのすべての記事と同じく、ネタバレあり。 MCUでは初のアジア系のヒーローということが取り沙汰されている作品であり、日本語圏のTwitterなどでも、いつにもまして"浮かれた"感想が目立っている。 その一方で、昔ながらの映画好きのなかには…

『ザ・コンサルタント』+『ザ・ウェイ・バック』+『ジャスティス・リーグ: ザック・スナイダーカット』

●『ザ・コンサルタント』 ザ・コンサルタント(字幕版) ベン・アフレック Amazon 2016年の公開当時はイロモノなアクション映画だと思ってあまり期待せずに劇場に観に行ったのだが、観てみたらめっぽうに面白く、年間ベスト級。『イコライザー』や『ジョン…

『レベッカ』&『ベケット』&『シカゴ7裁判』

●『レベッカ』 www.netflix.com ヒッチコック作品のリメイク。昨年に予告を観た時から期待していたし、前半はリリー・ジェームスとアーミー・ハマーの演じるラブロマンスが実に美しくてワクワクしたが、サスペンスがメインとなる後半になってからは尻すぼみ…

『黒い司法』&『マ・レイニーのブラックボトム』&『42~世界を変えた男~』

theeigadiary.hatenablog.com 「白人に都合のいい物語」ばっかり見るのもよくないなと思って、もっとまじめに人種差別の問題に取り組んでいそうな映画をいくつか見た。 しかし、差別の問題について"真剣に"とか"都合の良さを抜きに"取り組むことって、やはり…

『ジェントルメン』&『コードネームU.N.C.L.E』

ジェントルメン [Blu-ray] マシュー・マコノヒー (声:子安武人) Amazon 『ジェントルメン』は公開当時に渋谷の映画館で鑑賞(たしか5月だったかな)。予告編などからはもっと殺伐した内容をそうぞうしていたのだが、意外と人死にの少ない、ゆるくてユーモラ…

『グリーンブック』と『ベスト・オブ・エネミーズ~価値ある闘い〜』

ベスト・オブ・エネミーズ ~価値ある闘い~ (字幕版) ウェス・ベントリー Amazon ちょっと映画離れしていたころにたまたまNetflixで『ベスト・オブ・エネミーズ』を観てみたところ、これがなかなか面白く、映画に対するモチベーションを取り戻させてくれた。…

『ジェイコブを守るため』

MacのPCが壊れたので買い替えたら、なんか一年間無料でApple TVが利用できることになった。とはいえめぼしい作品はあまりなかったのだけれど、そんななかで『ジェイコブを守るため』は評判がいいし、主演であるクリス・エヴァンスは好きな俳優であるので、な…

『ロキ』

先の記事ではソフィア・ディ・マルティーノについて辛口の感想を書いたが、『ロキ』についてもわたしはあまり評価できない。『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』は面白さはともかく「やりたいこと」はわかるし、ソツのない構成であったことはたしかだ。長…

『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』:マイノリティとヒーローのジレンマ

www.j-cast.com 四年前に芸人が番組で「ファルコンは弱いからアベンジャーズ空脱退するように説得しよう」という企画を行って、大炎上した。アンソニー・マッキーが演じるファルコンが弱いかどうかはともかく(空を飛べるぶん。ホークアイやナターシャや初代…

『ラビング 愛という名前のふたり』

ラビング 愛という名前のふたり(字幕版) ジョエル・エドガートン Amazon 異人種間結婚が禁止されていた時代のアメリカで結婚をした白人の夫リチャード(ジョエル・エドガートン)と黒人の妻ミルドレッド(ルース・ネッガ)が経験した苦難や行った裁判が題材…

『TENET テネット』:設定や構成が難しいのは置いておいて、人間ドラマやテーマが描けていない

コロナ禍による大作映画の公開延期と『TENET テネット』公開前の盛り上げということが重なって、2020年は7月からノーランの過去作品のIMAX上映が続いた。 もともと自分のなかの生涯ベスト級作品であった『ダークナイト』はIMAXで観てみるとこれまでとは…

ひとこと感想:『7番房の奇跡』&『羊飼いと屠殺者』&『LOOPER/ルーパー』

●『7番房の奇跡』 www.netflix.com もともとは韓国映画だが、トルコでリメイクされたバージョンを鑑賞。トルコ映画なんかなんてなかなか見る機会がないし、「ファンタジー色や感動色が強すぎる韓国版よりも抑えめなトルコ版の方が面白い」という評判を見か…

『シャイニング』&『ドクター・スリープ』

『シャイニング』は五つ星、『ドクター・スリープ』は二つ星。 ●『シャイニング』 シャイニング (字幕版) 発売日: 2013/11/26 メディア: Prime Video いまでは大半のホラー映画はそんなに怖くなく見れるし夜におシャワーしたりおトイレに行くときにもホラー…

『インターステラー』

インターステラー(字幕版) 発売日: 2015/03/25 メディア: Prime Video 2014年の公開当時には、もちろん劇場に観に行った。しかし、ノーラン映画のなかでもとりわけ複雑な構成をした作品だということもあり、観た当時は何が起きているか正直よくわからない部…

ひとこと感想:『最高の人生の見つけ方』、『アイ・アム・マザー』、『ニンジャバットマン』

●『最高の人生の見つけ方』 最高の人生の見つけ方 (字幕版) 発売日: 2013/11/26 メディア: Prime Video かなり有名な映画ではあるのだが、わたしはこれまで未見で、今回はじめて視聴した。 評価の高い映画であると思ってけっこう楽しみにしてとっておいたし…

『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』

キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン (字幕版) 発売日: 2013/11/26 メディア: Prime Video スピルバーグは一部の例外はあれど好きであるし、トム・ハンクスもレオナルド・ディカプリオも好きであるのだが、この作品はどうにも好きになれない。 好きになれな…

『幸せへのまわり道』

実績を出しているやり手ではあるがシニカルで批判的なジャーナリストのロイド・ヴォーゲル(マシュー・リス)は、雇い主の命令で子ども番組の司会者であるフレッド・ロジャース(トム・ハンクス)を書くことになる。はじめは「子どもだましな番組を作ってい…

ひとこと感想:『白い闇の女』、『危険なメソッド』

●『白い闇の女』 白い闇の女(字幕版) 発売日: 2017/09/06 メディア: Prime Video サスペンス映画というものは当たり外れが激しいものではあるが、これは明確なハズレ。記者のポーター(エイドリアン・ブロディ)が未亡人キャロライン(イヴォンヌ・ストラホ…

『アメリカン・スナイパー』

アメリカン・スナイパー(字幕版) 発売日: 2015/06/10 メディア: Prime Video このあいだ『ミリオンダラー・ベイビー』を再視聴したら以前観たときよりもずっと面白く感じられたのだが、同じイーストウッド監督の『アメリカン・スナイパー』については、公開…