ひとこと感想:『ネオン・デーモン』
ミュージック・ビデオのようなけばけばしい派手な画面に思わせぶりな描写と不穏で単調なBGMとが延々と続いていき、退屈過ぎて飛ばし飛ばしで見てしまった。ストーリーはあってないようなものであり、ただひたすら映像と雰囲気を楽しむだけの映画であるのだろう。
この作品はNetflixでは「ティーン向けホラー」に分類されており、おそらく監督はもっと意気込んで作っているから「ティーン向けホラー」と見なされるのは不服であるだろうが、まあ実際それくらいの扱いが妥当な感じの映画だ。思春期とか大学に入りたてくらいの子どもならこういう作品にも感銘を受けそうだし。
エル・ファニングの無駄遣いだし、それ以上にキアヌ・リーヴスの無駄遣いだ。同じ監督の『ドライブ』は好きだったのだが、この作品に見られるような独り善がりの自己陶酔は、たしかに『ドライブ』の頃から兆候があったかもしれない。